貴重な椅子に巡り会えた 

先日の英国出張の際に大変貴重なモノを現在のアーコール社長から見せてもらうことができた。

家具を製作する場合、スケッチをして製図を製作したり、1/5のスケールモデルを製作し、実際に作る製品の強度や製作工程、コストを確認する。

 

今回拝見したのは、1950年代に創業者ルシアン・アーコラーニ氏が描いたスタッキングチェアのスケッチ画&1/5のスケールモデルである。

スケッチ画

こちらがスケッチ画。手書きの小さいノートにスタッキングチェアのほか数々の名作がこのノートにスケッチされている。

スタッキングチェア1/5スケールモデル

スタッキングチェアの1/5のスケールモデル。これが基になって製作工程等がチェックされる。

このモデルは、社長室のデスクの中に、鍵付きの箱に入って、丁寧に保存されていた。

この、スタッキングチェア後にイギリス国内の学校で『スクールチェア』として採用され、ものすごい本数のチェアを世の中に送り出すこととなる。

 

ビンテージで良く販売されているのはいわゆる『スクールチェア』。現在、㈱ダニエルや『マーガレット・ハウエル』のショップで販売されているのが、このスケールモデルやスケッチに描かれたオリジナルのスタッキングチェア。

 

サイズも当時のままのタイプである。『スクールチェア』はこの、No.392を学生さんの体形に合うように、S/M/Lのサイズを製作し、学校で使われた。実際に1956年に製作されたオリジナルとはサイズが違う。

 

スクールチェアはウン万脚製作されたために、日本でも良くビンテージとして見る。

しかし、No.392のオリジナルスタッキングチェアはほとんど見ることができない。

オリジナルは、それほど多く作られていないからである。

 

 

本物のアンティーク スタッキングチェア

これが本物のNo,392 アーコールスタッキングチェアのビンテージチェア。

1956年~58年ごろまでに製作された逸品。

 

大きな特徴は、座面。 なんとこの座面は一枚の板から切り出し・座面を彫り込み製作されている。

現在は、こんなに座面一枚取れる大木が手に入らない。 そこで、最新の技術と接着剤で5から7枚ぐらいの小さな板を剥ぎ(接着)して座面を製作する。

 

この一枚板で作られた座面こそ当時の豊かな木材を贅沢に使用した証。

これこそ、数十年後には間違いなくアンティークとしてのとんでもない価値と評価が与えられる逸品である。

アーコール工場周辺で採れた木材

オリジナルのアーコール・スタッキングチェアの座面が一枚板で出来ていた頃の貴重な写真がある。

このような大きな木が、アーコール社創業の地『ハイウィルコム』の周辺には生息していて、アーコール家具の原材料となっていたのだ。

 

デザインUKを代表するERCOL(アーコール)

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